賃貸のこと
テナント (てなんと) 広い意味では借地人、借家人のこと。 事務所ビル、マンションの下層階や雑居ビルなどを借りる事務所や店舗及びその借主を指すことが多い。テナントのあっせんは、宅建業者にとって業務の大きな柱の一つであるが、建設会社が賃貸ビルの建設受注を受ける際の条件の一つとなることがある。
フリーレント (ふりーれんと) 賃貸ビルや貸倉庫などの契約で、賃料・保証金の値下げや、一定期間を無料にする方式。
一時金 (いちじきん) 不動産の賃貸借契約に際し、借主から貸主に一時的に支払われる金銭等のこと。 一時金は、大別すると、預り金的性格を有するもの、賃料の前払的性格を有するもの、権利の譲渡的性格を有するもの及び営業権の対価又はのれん代に相当するものの4つがある。一時金には、権利金、保証金・敷金、礼金など新規賃貸借契約に伴うものと、更新料、名義書替料など賃貸借契約の継続に伴うものがある。
借家契約更新 (しゃっかけいやくのこうしん) 期間の定めのある借家契約において、期間が満了した後、前契約と同一条件で契約が継続されることをいう。 更新は、当事者の合意によってできるほか、民法は、賃借人が期間満了後も使用を継続しているのに賃貸人が異議を述べないと契約は更新されるが、期間の定めのない契約となり、賃貸人はいつでも解約の申入れをすることができるとしている(民法619条)。ところが、借地借家法は、賃貸人に自己使用その他の正当事由があり、かつ、期間満了前6カ月ないし1年以内に更新拒絶の通知をしないときには、従前の契約と同一の条件で更新(法定更新) されたものとみなすと定めている(借地借家法26条)。なお、合意による更新の場合、更新料が支払われることがあるが、その支払の約束のない限り、賃貸人の更新料請求権はない。
借家契約解除の正当事由 (はっかけいやくかいじょのせいとうじゆう) 期間の定めのない借家契約において、賃貸人が解約申入れをするについて必要とされる事情をいう(借地借家法28条)。期間の定めのない賃貸借契約において、民法上は各当事者がいつでも解約の申入れをすることができ、建物の賃貸借は3カ月後に契約終了する(民法617条)。しかし、借地借家法では、建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをした日から6カ月後に契約終了する(借地借家法27条)が、その場合正当な事由があると認められなければならない(同法28条)。正当事由とは、社会通念上妥当と認められる事由のことであるが、具体的には、賃貸人及び賃借人が建物を必要とする事情のほか、建物の賃貸借の従前からの経過や利用状況等によって判断され、立退料の提案も考慮されるとしている。しかし、借主の建物を必要とする事情も大きく考慮され、そのバランスを勘案して総合的に判断される。
借家権 (しゃっかけん) 建物、特に借地借家法の適用を受ける建物の賃借権をいう。 賃借人は、家賃支払の義務を負うが、借地借家法は、建物賃借人がその引渡しを受けていれば、建物の譲受人等に賃借権を主張しうるものとし(借家権の対抗力)、賃貸人からの解約の申入れや期間満了後の更新拒絶には正当の事由を必要とし(借家契約解約の正当事由、借家契約の更新)、さらに契約終了の場合には借家人からの造作買取請求権を認める(借地借家法13条)等、借家人に強い保護を与えたので、これを借家権と呼んでいる。なお借家権は相続の対象となるが、相続人がなく内縁の妻などが借家人と同居していたようなときは、その同居人が借家権を承継する(同法36条)。
借家権の対抗力 (しゃっかけんのたいこうりょく) 借家人が、目的家屋の譲受人や二重に賃借した者に対して、自己の賃借権を主張しうることをいう。 家主甲が乙に賃貸した家屋を丙に売ると、乙は本来丙に対して賃借権を主張できないので、民法は乙が賃借権の登記をすれば丙に対抗しうるものとした(民法605条)が、この場合甲は乙の登記に協力する義務はないと解され、実際に登記される例もあまりない。そこで借地借家法は、乙にこの登記がなくとも、建物の引渡しさえあれば丙に対抗しうものとし(借地借家法31条)、借家人乙の保護を図った。
原状回復 (げんじょうかいふく) 民法616条(同法598条準用)の規定によれば、賃借人は目的物を「原状に復してこれに付属せしめたる物を収去する権利」を有するとされているが、これは、賃借人が付属させた物を取り除いて返還する義務があることを規定したものとされている。 借家契約においては、賃借人の原状回復義務を特約しているものが多い。しかし、原状回復といっても、借りた当時の状態にする必要はなく、賃借人が契約により定められた使用方法に従い、かつ、通常の使用をしていれば、経年の劣化により借りた当時の状態よりも悪くなっていたとしても、そのまま賃貸人に返還すればよいとするのが、学説・判例の考え方である。最近、特に賃貸住宅退去時の原状回復について、その要否、範囲、費用負担をめぐってトラブルが増加していることに鑑み、助不動産適正取引推進機構は、建設省(現・国土交通省)の委託に基づき検討を行い、平成10年3月に「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を公表した。
原状回復の義務 (げんじょうかいふくのぎむ) 売買など契約によって履行された給付をその解除によって契約前の状態に戻す義務をいう(民法545条1項本文)。 契約の解除は、有効に成立した契約の効力を当初に遡って消滅せしめるものであるから、契約によって給付がなされていれば、それがなかったときと同一の状態(原状)に戻す義務を生ずる。 ただし、物が第三者に転売されているような場合には、解除によってその所有権を奪うことは許されない(同法545条1項ただし言)。原状回復の方法は、物を給付したときはその物自体か、それができないときは価格を金額に見積って返還すべきであり、金銭給付の場合には、受け取ったときからの利息を付して返還しなければならない(同法545条2項)。もっとも、賃貸借のような継続的契約では、解除に遡及効がないので、本来原状回復義務はない(同法620条)。
定期建物賃借権 (ていきたてものちんしゃくけん) 契約で定めた期間の満了により、更新されることなく確定的に賃貸借が終了する建物賃貸借をいう。平成12年3 月1日から改正施行された借地借家法38条で創設された。定期借家と呼ばれることも多い。 建物の賃貸借を定期建物賃貸借とする場合は、公正証書等の書面による契約をすること及び賃貸人は賃借人に対 し契約書とは別の書面によりあらかじめ「更新がなく、期間の満了とともに契約が終了する」旨を説明することが要件となる。 賃貸借期間が1年以上の定期建物賃貸借契約においては、期間満了の1年前から6カ月前までの間に賃貸人から賃借人に対し期間満了による賃貸借の終了を通知する必要がある(正当事由は不要)。契約の更新という概念は発生 しないが、定期借家契約期間満了時に賃貸人と賃借人双方で合意すれば、改めて賃貸借の再契約をすることは可能である。
居抜き (いぬき) 居抜き(いぬき) 飲食店舗などの厨房等の設備が付いた状態で売買・賃貸すること。 賃貸の店舗物件などで居抜きということばがよく使われる。 前賃借人の厨房設備等をそのままで次の賃借人を募集したりする場合は居抜き店舗と言ったりする。   逆に 居付きと言ったら、賃借人がそのままで売買されることを居付きという。 実務ではオーナーチェンジという言葉を使うことが多い。  
居抜き (いぬき) 家具や設備がついたままでの売買、あるいは賃貸借のこと。 多くは飲食店、旅館等で営業用の設備、装飾品等の経済的価値のあるものがついたままでの売買、転貸、賃借権の譲渡をいう。 この取引にあっては、対象となる不動産の価値よりも、それに付着する設備等の価値の判断が重要となる。また、賃借人がついたままでマンションやビルを売買する場合には居付きという。
敷引 (しきひき) 主として関西地区の居住用建物の賃貸借において行われている慣行。 賃貸住宅入居の際、敷金あるいは保証金の名称で借主から貸主に対し支払われる預り金を、退去時に借主の債務の有無に係わらず、一定割合を差し引いて返還することをいう。この預り金は借主の入居期間中の債務の担保としての性格がある。敷引と同意語で償却が使われる場合も多い。
敷金 (しききん) 主として建物の賃借人が、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保するため賃貸人に交付する金銭をいう(民法316条、同法619条2項参照)。このほか権利金、保証金等も授受されることがあり、その性格及び内容は当事者の合意によることになるが、敷金は契約が終了して、建物等を明け渡した後に、未払賃料等があればこれを控除したうえで返還される点に特徴がある。 賃借人は契約継続中に、敷金によって不払賃料に充当させることはできない。敷金返還請求権は建物等を明け渡したときに発生するから、賃借人の建物等の明渡しと同時履行の関係にない。また敷金には利息を付さないのが普通であり、建物等の所有権(賃貸人の地位)が移転したときは、新所有者に引き継がれる。
期間付死亡時終了建物賃貸借 (きげんつきしぼうじしゅうりょうたてものちんたいしゃく) 定期借家契約と終身建物賃貸借契約を組み合せ、いずれか早く到来した方を期限とする賃貸借契約で、高齢者居 住法61条で定められた制度のこと。 賃借人になろうとする高齢者から特に申出があった場合には、賃借人の終身に限定せずに、一定の賃貸借期間を定めて、その期間が満了するか、あるいは賃借人が死亡すれば、終了することとなる賃貸借契約。 終身建物賃貸借の認可を受けた賃貸住宅の賃借人になろうとする者は、その賃貸人(認可事業者)に特に申出を 行った場合に、借地借家法38条に規定する更新のない建物賃貸借(定期借家)であって、かつ、賃借人が死亡したときに終了するものとする契約を締結することができる。契約は公正証書等書面によることを要する。なお、賃借人が死亡した場合、当該認可住宅に同居していた配偶者等が一定の申出を行ったときは、従前と同一条件の期間付死亡時終了建物賃貸借契約を締結することができる。 ただし、一定の期間内に、従前の期間付死亡時終了建物賃貸借において定められた期間が満了したとき等は、賃貸借契約は終了する(高齢者居住法65条)。終身建物賃貸借を媒介・代理する宅建業者は、対象物件に係る契約が期間付死亡時終了建物賃貸借契約である旨を、重要事項説明において説明しなければならない(宅建業法施行規則16条の4の2)。〔今定期借家、今終身建物賃貸借〕
期限付き建物賃貸借 (きげんつきたてものちんしゃくけん) 平成4年改正の借地借家法で創設された制度であったが、平成11年改正(平成12年3月1日施行)後の借地借家法 38条で、定期建物賃貸借という範曉に包含された。 転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情により、建物を一定の期間自己の生活の本拠として使用することが困難な場合等を想定した制度であったため、サラリーマン等が転勤等で一時的に持家を貸す場合に利用された。
短期賃借権 (たんきちんしゃくけん) 植林を目的とする山林では10年、その他の土地では5年、建物では3年、動産では6カ月を超えない賃貸借をい う(民法602条)。被保佐人のように処分の能力のない者、又は権限の定めのない代理人(同法103条)のごとく処分権限のない者は、これらの期間を超えて賃貸借契約を締結することはできない(同法602条)。短期賃貸借は抵当権設定登記後のものでも、抵当権者、したがってその実行後の競落人にも対抗できる(同法395条)ため、目的物の価格の引下げや立退料の要求のために締結されることがある。 民法は、短期賃貸借により、抵当権者に損害を及ぼすときは、裁判所がその解除を命ずることができる旨定めている(同法395条ただし書)。
礼金 (れいきん) 地域の慣習により、不動産の賃貸借契約に際し、借主から貸主に支払われる一時金の一種。通常は返還を要しないものとされ、賃料の前払的性格を有する。 また、賃貸借の契約期間が長期で、譲渡又は転貸を認める契約条件の場合は、権利の譲渡的性格を帯びてくるものがある。このように、礼金の性格については、賃料の前払、借地権設定の対価等と様々な考え方があり必ずしもはっきりとはしていない。
空家賃 (あきやちん) 契約した賃貸物件に居住していないのに、支払っている家賃のこと。 契約書上の家賃支払発生日から実際の入居日までに支払っている家賃、又は退去日から契約解除日まで支払っている家賃等が該当する。
終身建物賃貸借 (しゅうしんたてものちんしゃくけん) 賃借人の死亡に至るまで存続し、賃借人が死亡したときに終了する建物賃貸借で、高齢者居住法56条に定められた制度のこと。 高齢者又は高齢者と同居する配偶者を賃借人とし、賃借人の終身にわたって住宅を賃貸する事業を行おうとする 者(終身賃貸事業者)は、都道府県知事から、事業の認可を受けた場合に、公正証書等書面によって契約するときに限り、借地借家法30条の規定にかかわらず、賃貸借契約に、賃借人が死亡したときに終了する旨を定めることができる。 なお、賃借人が死亡した場合、当該認可住宅に同居していた配偶者等が一定の申出を行ったときは、従前と同一条件の終身賃貸借契約を締結することができる(高齢者居住法65条)。 終身建物賃貸借を媒介・代理する宅建業者は、対象物件に係る契約が終身建物賃貸借契約である旨を、重要事項 説明において説明しなければならない
賃料増減額請求手続き (ちんりょうぞうげんせいきゅうてつづき) 借地・借家の各契約の当事者が約定の地代又は家賃(賃料)の増額又は減額を請求する手続。公租公課の増徴な どによる貸主の負担の増加、経済変動による近隣の土地価格の変動など、諸般の事情が変化した場合(事情の変 更)、賃料の増減額請求を当事者に認めるのが公平であるという趣旨で認められている(借地借家法11条、同法32条)。 この権利は形成権であり、当事者の請求により当然に増額又は減額される。増減に関して争いがあるときは、裁判所の判断によるが、民事調停法の改正(平成3年)により、調停を前置しなくてはならない。
転貸借 (てんたいしゃく) 賃借人乙が、賃貸人甲から借りた物を第三者丙に又貸しすることをいう。乙が丙に転貸するためには甲の承諾を 必要とし、これに反して転貸すると、甲は目的物の所有権に基づいて丙にその引(明)渡しを求めることができるし、乙に対しては賃貸借契約を解除することができる(民法612条)。 ただし、特に家屋等の場合には、転貸が甲に対して背信行為にならない特段の事由があるときは、解除できないと解されている。また、借地の場合には、甲が転貸を承諾しないとき、裁判所が承諾に代わる許可を与えることができる(借地借家法19条1項)。甲の承諾を得た転貸では、甲は丙に対しても、直接賃料の請求をすることができることになる(民法613条)。
追い出し (追い出し) 物件明渡しの交渉をすること。 例えば、借家人がいる建物を取り壊して新たに建物を建築しようとするような場合に、その借家人に対して賃貸借契約を解約したうえで、建物からの退去を求めて交渉する等のことである。 やや乱暴ないいまわしであるが、必ずしも違法な手段を用いて賃借人を退去させることを意味するものではない。
連帯保証人 (れんたいほしょうにん) 保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担することをいう。 連帯保証も保証の一種であるから、主たる債務に附従し、主たる債務者に生じた事由は、原則として連帯保証人に効力を生ずる。しかし半面、連帯保証には連帯債務の規定が適用され、例えば連帯保証人に対する請求は、主たる債務者に対しても時効中断の効力を生ずる(民法458条、同法434条)。 また、普通の保証と違い、催告の抗弁権及び検索の抗弁権はなく、債権者から請求があれば、連帯保証人は直ちに弁済の責任を負うことになる。この点から連帯保証は、普通の保証よりも担保性が強い。連帯保証人が弁済したときは主たる債務者に求償権を有することは、普通の保証と同じである。
連帯債務 (れんたいさいむ) 同一内容の給付について、数人の債務者が各自全部を弁済する義務を負う債務(民法432条以下)をいう。 甲乙が共同して丙から100万円借り入れる場合、分割債務とすれば甲・乙は50万円ずつ丙に返済すればよい。 しかし、連帯債務の約定をしたときは、甲・乙は各自100万円の返済義務を負うことになる。このように、連帯債務は丙の債権の担保力を強化することから、人的担保の一つに数えられている。連帯債務は夫婦の日常家事についての連帯債務のように、法律の規定によっても発生する(同法761条)。連帯債務者の甲又は乙の一方が丙に弁済したとき、他方はその責任を免れるが、甲乙間の負担部分に応じ、求償義務を負う(同法442条)。
違約金 (いやくきん) 違約金(いやくきん) 契約行為を行った後で、取引の相手方が契約内容に違反した場合に相手方が支払う罰則金のこと。 期日を過ぎて引渡しが出来なく契約解除する場合や無償での解除期日を過ぎての契約解除は違約金の対象です。 住宅ローン特約付きでの売買契約での場合 ローン承認期日を内での解約は、ローン白紙解約になるが、 ローン承認期日を過ぎてからの解約はローン白紙解約は適用されず違約になるため注意が必要。 また、ローン承認の金融機関が具体的に記載がある場合も注意が必要です。    
高齢者円滑入居賃貸住宅 (こうれいしゃえんかつにゅうきょちんたいじゅうたく) 高齢者の入居を受け入れることとしている賃貸住宅で、都道府県知事の登録を受けた建築物のこと(高齢者居住 法4条)。登録を受けた賃貸住宅は、高齢者居住支援センター(鋤高齢者住宅財団が指定されている)が行う入居高齢者の家賃債務保証を受けることができ(同法11条)、登録簿は一般の閲覧に供される(同法9条)。
高齢者向け優良賃貸住宅 (こうれいしゃむけゆうりょうちんたいじゅうたく) パリアフリー構造を有する等、良好な居住環境を備えた高齢者向けの賃貸住宅であって、その整備・管理に関す る供給計画について、都道府県知事の認定を受けて供給される賃貸住宅のこと(高齢者居住法30条、同法31条)。 高齢者向け優良賃貸住宅の認定事業者は、その整備に要する費用や家賃の減額に要する費用について、国及び地 方公共団体から補助を受けられるとともに、既存住宅を購入してバリアフリー化を行う場合には、当該既存住宅の購入について住宅金融公庫の融資が受けられる。なお、入居の募集に先立って、高齢者円滑入居賃貸住宅の登録の申請をしなければならない。